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元画像と加工後

デジカメ写真を、簡易なフィルムカメラ「トイカメラ」風に加工する方法です。 「●●風加工」は、細部にこだわるとキリがありませんが、ここでは比較的簡単なやり方を紹介します。



この加工は良く撮れた写真より、「ボケ気味」「色がイマイチ」等の方が向いています。

クッキリ色鮮やかな写真を使う場合は、適宜「ガウスぼかし」「HSVカラー調整」「RGB調整」「明度・コントラスト調整」等で、画質を落としてください。

準備ができたら、元画像を複製します。

トイカメラ特有の「画像周辺の光量落ち」を表現するために、カスタムグラデーションを作ります。
左図はグラデーション編集画面です。

カラーは左端がRGBカラーで(255、255、0)の黄色、右端が(0、30、0)の濃い緑です。
(トイカメラは機種によって、やや黄緑がかった色になるので、このように設定しています)
Aのアルファ値(不透明度)の方は、左端から位置0.3までが0の完全透明、右端が完全不透明(255)にします。

なお左端のカラーは、完全透明なら何色でも同じような気がしますが、実際にはグラデーションに影響するので、必ず黄色にしてください。



元画像複製レイヤの上に、さらに新規レイヤ「円グラデ」を作ります。
ここに、今作ったカスタムグラデーションを使い、中心から端に向かって透明⇒不透明になるような、円形グラデーションを描きます。

2分割のグリッドを表示させ、画像の中心から角に向かってドラッグするといいでしょう。



真ん中の元画像複製レイヤを一番上に移動させます。

画像周辺のボケを表現するために、この元画像複製レイヤに対し、「フィルタ」⇒「ぼかし」⇒「ぶれ」を、距離4以上の値で実行します。

(画像が大きければ、それだけ多めにしてください)



続いて「フィルタ」⇒「ぼかし」⇒「レンズぼかし」を、ぼかしの強さ5以上で実行します。

(これも画像が大きければ、多めにぼかしましょう)



ここで元画像複製レイヤに対し、「フィルタ」⇒「アルファ操作」⇒「下のレイヤの値をコピー」を実行します。

すると、画像の中心部分が透明になって、元画像レイヤが見えるようになります。



真ん中の円グラデレイヤを、一番上に移動させます。
この円グラデレイヤの合成モードを「ハードライト」にし、必要なら不透明度を調節しましょう。

「レイヤ」⇒「表示レイヤをすべて結合」します。



フィルム特有のザラついた感じを出すために「フィルタ」⇒「ノイズ」を、量5〜10くらいで実行します。

保存して完成です。

実際のトイカメラは、画像の周囲に「レンズの歪み」も出るのですが、ちょっとそこまでは表現できませんね・・・。

1枚の円グラデレイヤを「光量落ち」と、ぼかした元画像複製レイヤの「アルファ値指定」の両方に使いまわすのがミソでしょうか。 カスタムグラデーションの色を変えれば、また違った感じに仕上げることもできますね。