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写真の保存に良く使われる画像形式JPEG(ジェイペグ)について、特徴や注意点などを説明します。

JPEGはフルカラー(1677万7216色)専用の、圧縮画像形式です。
色数が多く、しかもそれが微妙に変化している画像に向いているので、写真の保存に最適です。
透明部分を記録したり、透過色を設定することはできません。
保存の際に、圧縮の程度(品質)を選ぶことができ、高圧縮にすればファイル容量は少なくなりますが、画質は悪くなります。
保存のたびに画像データの一部が失われるため、圧縮により劣化した画像は元に戻せません。(不可逆圧縮)
特定のソフトやOSに依存した形式ではないので、汎用性に優れます。

さて、Web用やメールの写真添付に良く使われるJPEGですが、保存時の品質と画質の関係について、同じ画像を使って実験してみました。
AzPainterでデジカメ写真を開き、トリミングとサイズ変更した後に、品質を変えて保存した結果です。 (ダウンサンプリングはONになっています)

花の赤い部分が、品質が下がるにつれてグジャグジャ?になっています。 (^ ^;)
他にも文字の周辺など、あちこちに妙な崩れが出ていますね。
ちなみに各画像のファイル容量は、順に65.26KB、13.68KB、10.15KB、7.77KBです。
一般的には、品質90前後で「高画質」、70前後で「普通」、50以下は「低画質」と考えて、用途に応じて品質を決めればいいでしょう。
(「ファイル」⇒「保存設定」や、保存画面の「保存設定」から変更できます)
私は普通、85くらいにしています。

肝心なのは、写真を加工する場合、必ず元画像は(上書きしたりせずに)そのまま残しておくということです。
JPEGで圧縮の際、破棄したデータは、元に戻せません。
また、加工⇒JPEG保存⇒加工⇒JPEG保存・・・と繰り返すのも禁物です。
圧縮が度重なると、どんどん画像が劣化します。
後で再加工するかも・・・と思った写真は、無圧縮のBMPで保存しておきましょう。
JPEGで保存するのは必ず加工の「最後」です。
なお「画像を開いて何もせずにそのままJPEG保存」「横に寝ていた画像を縦に回転してJPEG保存」などでも、劣化するのでご注意を。

さてフルカラーが使える割には、容量が少なくて済む便利なJPEGですが、弱点があります。
それは、同じ色が連続しているベタ塗りに弱いことです。
ですからAzPainterが得意な?「アニメ塗り」のイラストなどは、絶対にJPEGで保存してはいけません。
さらに写真でも、加工によってはJPEG保存で悲惨な状態になることがあるので、注意が必要です。



左は、写真に吹き出しをつけて文字入れしたものです。
品質80でJPEG保存しましたが、御覧のようにベタ塗りの部分が色ムラで大変汚くなってしまいました。
こういう現象は、皆さんにも経験があるのではないでしょうか?
写真以外でも、バナーに入れた文字が滲んで読みにくくなることもありますね。
特に赤系の色に、この色ムラ現象が強く出ます。


もちろん回避策として、他の画像形式で保存する方法もありますが、どうしてもJPEGにしたい時は、できるだけ綺麗に見せるための工夫が必要です。

例えば「赤」は、RGBカラーで(200、0、0)くらいの「暗めの赤」にすると、少しはムラが目立たなくなります。
左は、細めのフォントを暗い赤で文字入れして、ムラが目立たないようにしています。
そのままでは読みにくいので、白で縁取りました。
これならそんなに気になりませんね。



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